樹木葬は埋葬方法の選択肢の一つとして、近年定着しつつあります。一般的な墓地に比べて、費用が抑えられるのも人気の理由です。とはいえ、実際にどの程度見積もっておけばよいのか理解している人は少ないかもしれません。樹木葬の費用を中心に、効果的な選び方を解説します。
樹木葬とは?特徴を押さえよう
自然との調和を大切にしたいという思いから、多くの人が選ぶ樹木葬。樹木葬が持つ特性をしっかりと把握し、その選択が自分や家族にとって最適かどうかを考えましょう。
樹木葬の基本的な概念
樹木葬とは、一般的な墓石の代わりに樹木をシンボルとして選び、その根元または周囲に遺骨を埋葬する方法です。自然環境を重視し、自然に還ることを願う人々に支持されています。
緑豊かな環境の中で眠りたいという故人の遺志や、家族の思いをかなえてくれる埋葬方法として支持され、利用者は増えているようです。
敷地内に樹木葬エリアを設ける霊園も増加しているほか、ペットの樹木葬ができる霊園もあります。
樹木葬のメリットとその理由
樹木葬が持つ最大のメリットは、自然環境に優しいことです。墓石を使用しないため、自然の景観を損ねません。時間が経つにつれて自然と一体化していく様子は、多くの人に心の安らぎを与えるでしょう。
近年は後継者がいなくなり、管理されずに荒れてしまうお墓が増えています。放置墓の増加は霊園の負担となるうえ、廃棄された墓石が自然環境を破壊するケースもあります。樹木葬なら、そうした心配は大幅に軽減できるでしょう。
墓石が不要なので費用が安く済み、維持管理の手間が少ない点も魅力の一つとされています。樹木葬は多くの場合、永代供養が含まれています。
永代供養とは、遺骨の管理や供養を霊園や寺院が永代に引き受けてくれる制度です。そのため、遺族は遺骨の管理や供養の負担を負う必要がありません。
樹木葬のデメリットとその理由
一方で、樹木葬にはいくつかのデメリットも存在します。
例えば、樹木葬できる場所がまだ少なく、選択肢が限られることが挙げられます。故人の強い希望で樹木葬にしたいと思っても、いざ探してみるとなかなか条件に合う霊園が見つからないこともあるのです。
樹木の成長に伴い、墓地の景観が変わってしまうこともあります。日当たりのよい場所だと思っていたのに、数年後には日陰で薄暗い墓地になっているかもしれません。最悪の場合、自然災害や害虫・病気などで樹木が枯れてしまうこともあり得ます。
樹木葬の種類によっては、遺骨を後から取り出せないケースは珍しくありません。遺族が遠くに引っ越すことになった場合、墓じまいして遺骨を移転させることができないため注意しましょう。
また樹木葬は新しい埋葬形式ですので、従来の墓石を建てるお墓を希望する家族や親族から、理解を得られない可能性があります。
樹木葬の費用について
樹木葬は費用面でも注目されがちですが、その相場は実は樹木葬の種類によって大きく異なります。費用に含まれるものや他の埋葬方法との比較を通じて、樹木葬のコストパフォーマンスを見極めることが大切です。適切な予算設定と費用を抑えるポイントを理解し、後悔のない選択をしましょう。
相場は樹木葬の種類により異なる
樹木葬と一口に言っても、さまざまな種類があります。タイプ別の特徴と費用相場は下表の通りです。
| タイプ | 特徴 | 費用相場 |
|---|---|---|
| 個別埋葬 | ・遺骨1霊ごとに1本の樹木を植え、個別に埋葬 ・植える樹木を選べる ・一般的なお墓と同じようにお参りできる | 50万~200万円 |
| 合葬 | ・大きな共同のシンボルツリー周囲に、複数人の遺骨を埋葬 ・区画が分かれているため他人の遺骨と混ざらない ・年間管理料不要の霊園も多い ・遺骨を取り出せないケースもある | 20万~60万円 |
| 合祀 | ・個別のスペースなし ・シンボルツリーの下で他者と一緒に埋葬 ・遺骨を粉砕し、土に直接または土に還りやすい素材の骨壷に入れて埋葬 ・省スペースで永代使用料・埋葬料が安い ・年間管理料不要 ・後で遺骨を取り出せない | 10~20万円 |
もちろん、同じタイプでも都市部と地方、あるいは交通の便の良し悪しなどによって、費用相場は変わってきます。
樹木葬の費用に含まれるもの
樹木葬の費用には、樹木の植樹費用、墓地使用権、維持管理費などが含まれます。これらの費用は、提供されるサービスや立地、樹種によって変動することがあります。
また、追加でかかる可能性のある費用も把握しておく必要があります。例えば法要を行う場合、一般的なお墓と同じく僧侶へのお布施、車代などがかかるでしょう。
他の埋葬方法との比較
樹木葬は墓石が不要な分、一般的なお墓に比べると費用は安く、掃除の手間もありません。ただし他の埋葬方法と比較する際は、費用だけでなく、それぞれの特性や維持管理の面も考慮することが大切です。
納骨の際に好きな木を植えるタイプの樹木葬を一般的なお墓と比べたとき、小さなシンボルツリーはなんだか頼りなく見えるかもしれません。
また屋外なので、屋内の納骨堂に比べるとお参りが大変な一面もあります。猛暑のお盆シーズンや、台風の来やすい秋の彼岸などにお参りする場合、納骨堂にしておけばよかったと思うかもしれません。
樹木葬を選ぶ際のポイント
適切な樹木葬を選ぶためには、事前の情報収集としっかりとした予算計画が不可欠です。費用を抑えるためのアドバイスも参考に、納得のいく樹木葬を選びましょう。
予算の設定方法
樹木葬を選ぶ際の予算設定は、まず樹木葬の種類と提供されるサービスを理解することがスタートラインです。それに基づき、必要な費用と希望する墓地の条件を照らし合わせ、現実的な予算範囲を設定します。
予想外の出費に備えて、ある程度の余裕を持たせることも忘れないようにしましょう。
樹木葬に限らず、霊園・お墓探しでお悩みの人は、以下のような、まとめて相談できるサイトを利用するのも一つの方法です。
資料請求するだけなら費用はかかりませんので、気軽に問い合わせてみましょう。
費用を抑えるためのアドバイス
樹木葬の費用を抑える方法は、主に以下の通りです。
- 合祀タイプにする
- オプションなどはつけない
- 管理費用で比較
できるだけ複数の樹木葬可能な霊園を比較検討し、コストパフォーマンスに優れた選択を目指しましょう。
樹木葬 費用を理解して納得のお墓選びを
樹木葬は自然との調和を求める人々にとって、新たな可能性を提供する埋葬方法です。特定の宗教にとらわれることもなく、自由な雰囲気も魅力といえるでしょう。
一方で、樹木の成長や枯死などがあり、当初とは景観が変化することは、覚悟しなくてはなりません。メリット・デメリットと費用相場をしっかりと理解して、納得のいく埋葬方法を選びましょう。







