バーチャル墓やネット霊園の基本 費用やメリットをチェックしよう

ネット 墓
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お墓の購入や維持には多額の費用がかかり、お参りも大変なため遺族にとって負担になるケースも珍しくありません。リアルな墓を建てる代わりに、バーチャル墓やネット霊園の利用を検討する人も増えています。費用やメリット・デメリットなど、バーチャルなお墓の特徴と現状を解説します。

目次

バーチャル墓やネット霊園とは

バーチャルなお墓とは、そもそもどのようなものを指すのでしょうか。概要を整理しましょう。

ネット上での墓参りが可能な墓地

バーチャル霊園、ネット墓、仮想墓地などさまざまな呼び方がありますが、これらはすべてインターネット上で供養や墓参りができるサービスのことです。

多くの場合、故人の写真や動画、生前の業績などをデジタルデータとして保存でき、遺族や友人はいつでも閲覧できます。

お参りした人がメッセージをのこせるサービスもあり、故人の命日などには遠方にいる人も含め、自宅にいながら故人の思い出を語り合うことも可能です。

バーチャル墓の種類

バーチャルなお墓には、大きく実際のお墓に付随するものと、実際のお墓がないものに分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。

リアルなお墓に付随するタイプ

バーチャル墓の中でも最もポピュラーなのが、リアルなお墓にネットを介してお参りできるサービスです。

お墓を既に持っている、またはお墓を建てる予定があるけれど、なかなかお参りに行けない場合におすすめです。

ライブカメラに映る墓地や納骨堂を見ながら、ブラウザ上で参拝や読経ができます。

また、お墓参りやクリーニングを代行した後、様子を撮影したデータとVRゴーグルが自宅に届き、墓参り気分を味わえるサービスもあります。

いずれにしても、実際のお墓があるため遺骨の埋葬方法に悩む必要はなく、本格的な墓参りも可能です。

QRコード墓も登場

「QRコード墓」とは、墓石にネット墓地のQRコードをプリントして、訪れた人がスマホで故人の写真や動画などを見られるようにしたものです。

従来のお墓では、墓石に刻まれた戒名や没年月日くらいしか故人の情報がなく、年月が経つほど思い出も薄れてしまうでしょう。

しかしQRコードで生前の写真や動画を見られれば、思い出が鮮明によみがえります。感動的なお墓参りができるとして、すでに海外では人気が高まっているようです。

リンク先のネット墓地には、ペット用も設定できます。ネット上に、故人の愛犬などのお墓をつくってQRコードをプリントすることで、一緒に眠りたいとの願いをかなえてあげられます。

なおネット墓には招待された人ならいつでもアクセスできるので、ネット上でお墓参りも気軽にできます。

リアルなお墓を持たないタイプ

一方、リアルなお墓がない、インターネット上の仮想空間のみで存在する霊園も登場しています。メタバース霊園とも呼ばれる、このバーチャル墓地の特徴は以下の通りです。

  • 納骨機能はない
  • 故人の記録を残す・参拝者と遺族の交流などができる
  • 墓標や墓誌などを自由にカスタマイズ
  • ペットと人間と同じ墓にできる
  • 費用が安い

リアルな墓と違って宗教的な制約があるわけでも、霊園の規約に縛られるわけでもないため、自由な点が魅力といえるでしょう。

ただし納骨はできないので、手元供養や永代供養などで別途遺骨を安置する場所を用意するか、散骨などで処理する必要があります。

バーチャル墓の費用

バーチャル墓を利用するとして、費用はどのくらいかかるのでしょうか。タイプ別に相場を解説します。

バーチャル墓参り

ライブカメラによる墓参り機能については、寺院や霊園がサービスとして設置しているケースも多いようです。

VRゴーグルが届く墓参りサービスは、2万5,000円から利用できます。ただし霊園によって異なり、墓参り代行や墓石クリーニングは別料金となるため詳しくは墓地の管理者に問い合わせましょう。

QRコード墓

墓石にQRコードをプリントする場合は、素材によって1〜2万円ほどの費用がかかります。ネット墓の利用料や管理料なども含めると、3万円~が相場です。

メタバース霊園

メタバース霊園のサービスとしては「風の霊」が知られていましたが、2024年4月現在、システム譲渡によりサービス停止中です。

停止前の費用は入会金や年会費合わせて2万円~、各種イベントの開催費用は数万円~でした。

サービスは他社が引き継ぎ、開発しているため料金も変わる可能性がありますが、実際にお墓を建てるよりはずっと安く済むことは想像に難くありません。

バーチャル墓のメリット

バーチャル墓といっても、実際にお墓があるかどうかで特徴は異なります。しかしバーチャルであることで、得られるメリットは共通しているといえます。主なメリットをチェックしましょう。

墓参りが楽になる

お盆やお彼岸には、家族揃ってお墓参りに行くのが望ましいとはいえ、そこまでできない家庭が増えているのは事実です。

仕事の関係で地元から離れている人、海外に赴任している人、共働きで休みが合わない人など、お墓参りしたくてもできない人は多いでしょう。

霊園が近くても、坂道が多い、駅から遠いなどの理由でお墓参りが難しい高齢者もいます。こうした事情からお墓参りに行けないことが続くと、故人に対して申し訳ない気持ちになるでしょう。

ネットで墓参りができれば、そのようなわだかまりからも解放されます。

墓じまいの代わりにも

お墓参りに行けないことを理由に、墓じまいや墓の移転を検討している人は、ネット墓を利用することで現在の墓を維持しつつ、お参りも可能になります。

QRコード墓やVR墓参りサービスは、霊園や石材店を通して購入するので、墓地の経営安定化にも一役買います。

無理に墓じまいするより、当面の間ネット墓と兼用することを視野に入れても良いでしょう。

ただし、どうしてもお墓の維持が厳しい場合は早めに墓じまいを決断する勇気も必要です。

故人の思い出を鮮明に残せる

バーチャル霊園の大きなメリットは、故人の思い出をデジタルで残せることです。

遺影のような真面目な写真だけでなく、さまざまな表情の写真や動画・音声などを置いておき、招待された人が自由に閲覧できます。

昔の友人が、遺族も知らない写真を持っていれば、そのデータを納めてもらうこともできます。

みんなでつくる思い出アルバムのようなもので、しかもそのデータは永久に残るのです。

遺族にとっても、バーチャル墓にすべて納めておけば、古いアルバムやビデオを整理できて助かるでしょう。

メタバース×散骨で環境にやさしい暮らしが実現する

散骨後、メタバース霊園で供養することで、墓石も納骨堂も、骨壺すらもいらなくなります。

そもそも墓地を作るためには樹木の伐採や整地など、環境に大きな負荷がかかっていますし、墓石を切り出し運搬するにも多くのエネルギーを消費します。

もちろん、散骨にも「粉骨」「船の燃料」などエネルギーは必要ですが、墓地に埋葬するときに比べれば、ずっと環境に優しいといえます。

バーチャル墓利用前に考えるべきポイント

バーチャルなお墓を利用するときは、どのような点に注意すればよいのでしょうか?リアルな墓の有無別に見ていきましょう。

墓じまいを検討する

バーチャル墓参りやQRコード墓などに関心がある人は、そもそも墓参りが困難な状況にあるといえます。

先述の通り、既存の墓とネット墓参りサービスの併用もおすすめですが、自分達がいなくなったあとは、どうなるのかも考えておく必要があるでしょう。

もし墓を継ぐ子どもがいない、いても子どもに負担をかけたくない、という場合は早めに墓じまいしておくのも選択肢の一つです。

遺骨の取扱いについて決める

メタバース霊園を契約し、リアルな墓を建てない場合は、当然遺骨をどうするか決めなくてはなりません。

手元供養・永代供養・散骨のうち、もっとも希望に近い方法を選びましょう。

なお手元供養と散骨はセットで考えることもできます。遺骨の一部をアクセサリーに加工するサービスなどもあるので、後悔のないように比較検討しましょう。

信頼できるサービスを選ぶ

リアルな墓の有無にかかわらず、バーチャル墓は業者の信頼性が重要です。

現時点では少ないものの、今後バーチャル墓を運営する業者は増えると予想されます。競争が激しくなれば、淘汰も起こり、利用しているサービスが停止してしまうことも十分考えられます。

大切なデータが消失したり、個人情報が漏えいしたりすると大変ですから気を付けましょう。

親族と話し合う

インターネットはいまや当たり前のように存在するインフラですが、お墓参りをネットで済ませることに抵抗を感じる人も、まだたくさんいます。

写真や動画をネットに上げて大丈夫なの?と心配する人もいるでしょう。

こうした現象は、バーチャル墓に限らず、墓じまいや散骨、樹木葬などの新しいサービスにはつきものです。

利用の際は親族とよく話し合うことが大切です。

墓のデジタル化で費用を抑えつつしっかり供養

デジタル空間でのお墓参りには、費用や手間がかからないといった、大きなメリットがあります。実際のお墓には行けるときに行き、普段はパソコンやスマホの画面で手を合わせるスタイルが、今後定着するかもしれません。

お墓すら持たずネット霊園のみで供養するスタイルも、珍しくないと思える時代も到来しそうです。形は変わっても、故人を想う気持ちを大切に、お墓のあり方を考えていきましょう。

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