生き方が多様化している現在、夫の墓に入りたくないと感じる女性も増えているようです。事情は人それぞれですが、自分の願いを実現するにはどうすればよいのでしょうか?後悔しないための解決策について考えてみましょう。
夫と同じ墓に入りたくない理由を整理
まずは、なぜ夫と同じ墓に入りたくないのか、理由を明らかにしましょう。自分の気持ちを整理するためにも、重要なステップです。
夫の実家の墓に入りたくない
夫と同じ墓に入りたくない理由の多くを占めるのが「夫の実家の墓に入ることに抵抗がある」というものです。
例えば義理の両親とあまり仲良くできなかった場合、彼らが眠る墓地に埋葬されるのは耐えられないかもしれません。
夫の実家が遠く、馴染みのない場所だからといった物理的な事情があったり、宗教が異ったりする場合も、同じ墓には入りたくないでしょう。
自分の実家の墓に入りたい
夫や夫の実家との関係が悪くなくても、自分の実家の墓に入りたいと思う人もいるでしょう。
自分の実家の墓なら住み慣れた場所にあり、幼少期から慣れ親しんだ祖父母や両親と一緒に、安らかに眠れそうです。
また昨今は、実家の墓を継ぐ兄弟姉妹がおらず、自分が何とかしなくてはならないとしった切実な事情を抱えた人もいます。
あの世では別々に暮らしたい
夫婦の絆は大切だけど、死後は自由な存在でありたいと思う人もいます。
夫と同じ墓に入ることは、あの世でもずっと一緒に暮らすことと同じと思えてしまうケースもあるでしょう。
育児や家事に多くの時間を費やしてきた女性にとっては、「あの世離婚」も現実的なのかもしれません。
また、そもそも宗教や来世のことに興味がなく、墓なんていらないと思う人もいるでしょう。
夫の墓に入りたくない妻が押さえるべき知識
夫の墓に入りたくないと思っていても、実際に可能なのか、どのくらい同じ考えの人がいるのかを知らないと、実現は難しいでしょう。話し合いの前に、妻が押さえておくべき知識を解説します。
夫婦別墓でも法的な問題はない?
現実には、夫婦が同じ墓に入らなければならない、という法律は存在しません。実家の墓に入ろうが、自分だけのお墓や納骨堂に入ろうが、全く問題ないのです。
ただし夫婦別墓には、夫や義両親の気持ち、宗教的・地域的な慣習など、さまざまなハードルがあることは事実です。
たとえ夫や義両親が理解してくれても、近隣に知られれば「非常識な嫁」扱いされる可能性もあります。
特に夫が祭祀継承者(仏壇や墓を継ぐ人)の場合、周囲からの反対に合う確率は高いでしょう。
夫の墓に入りたくない人の割合は?
周囲から反対された場合、説得の材料として客観的なデータを参考にすることも重要です。夫の墓に入りたくないと考えている人は、増加傾向にあります。
2014年に第一生命経済研究所が行った調査によると、年齢が高くなるほど、同じ墓に入りたくないと考える人が増える傾向が見られました。
以下の表は、年齢層ごとに「夫婦は同じお墓に入るべきだ」と答えた割合を示しています。
| 年齢層 | 割合 |
|---|---|
| 60~64歳 | 40.0% |
| 65~69歳 | 51.5% |
| 70~74歳 | 61.5% |
| 75~79歳 | 72.0% |
10年前のデータですから、今の60代ならば「夫婦は同じお墓に入るべきだ」と答える人は、もう少し減っているでしょう。
夫の墓に入りたくないときの対策
夫の墓に入りたくないときには、どうすればよいのでしょうか。自分が取るべき対策を考えてみましょう。
希望の供養方法を決める
夫と同じ墓に入りたくないなら、自分はどうしたいのかを決めておく必要があるでしょう。はっきりした希望もないのに、ただ「一緒の墓は嫌」といわれても、夫や親族は困ってしまいます。
近年はさまざまな供養の形があり、中には費用が安いものや、環境に優しいものなどもあります。
例えば、オンラインを活用した供養サービスやサブスク墓・自然の中での散骨・樹木葬など、個性豊かな供養方法が選択肢として広がっています。
自分らしい形で供養してもらいたいと伝えることが、亡くなった後も大切に思われる一因となるでしょう。
夫や親族に意思表明する
夫や親族に自分の意思をきちんと伝えることで、誤解やトラブルを避けることができます。
とはいえ、このことが一番難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。
自分の意見を述べる際には、相手の意見や立場にも耳を傾けることで、お互いが尊重し合える良好な関係を築くことができます。
- 感情的にならない
- 理由や背景事情を具体的に示す
- 宗教的・地域的配慮を欠かさない
夫の実家の墓に入りたくない人は、まずは夫と話し合い、理解を求めることが望ましいでしょう。
夫の協力が得られれば、親族に対しても前向きに伝えられるはずです。
書面に残す・子どもに託す
口頭で伝えただけでは、「一時的な感情だろう」などと理由をつけて、うやむやにされる恐れがあります。
書面で正式に通知し、記録を残すのもおすすめです。遺言書に記載するのも一つの方法でしょう。
ただし遺言書でお墓について指示したとしても、遺族が守る義務はなく、同じ墓に埋葬される可能性はあります。
あくまでも抑止力を高めるため、自分の強い意思を示すための手段と考えておきましょう。
子どもや自分の兄弟姉妹、親しい友人などを味方につけておくのもアリです。
自分の死後、埋葬場所を決めるときに、文書や他の人の証言があれば、夫や親族の気持ちを動かせるかもしれません。
自分の墓を確保する
夫や親族を説得できたら、実際に自分が入る墓を確保しましょう。夫と同じ墓に入らない人の選択肢は、大きく以下の二つです。
- 自分の実家の墓に入る
- 新しい墓や納骨堂などを契約する
実家の墓に入る場合、自分が祭祀継承者なら特に問題ありませんが、他に継承者がいるなら了解を得る必要があります。
親が健在だとすれば、やはり事情を説明して納得してもらうべきでしょう。親からすれば、嫁ぎ先の墓に入りたくないという娘が心配になります。
新しい墓を契約するときは、費用を誰が負担するのかも話し合わなくてはなりません。自分の貯金や保険などで賄えるならば、その旨も伝えると家族も安心してくれます。
お墓を探すといっても、何をどうすればよいのか分からないケースがほとんどです。特に夫と別の墓に入りたいとなれば、夫に協力してもらうのも気が引けます。
そんなときは、「ライフドットのお墓探し」がおすすめです。全国8,700件以上の霊園墓地から、一般墓はもちろん樹木葬・納骨堂・永代供養など、条件に合うものを紹介してくれます。
ネットで簡単に資料請求できるので、忙しい主婦でも安心です。
夫と同じ墓に入らないメリット・デメリット
最後に、夫と同じ墓に入らないことのメリットとデメリットについて考えてみましょう。冷静に比較してみることで、後悔しない選択ができます。
好きな場所で永眠できる
メリットとして、自分の望む場所で永遠の眠りにつけることが挙げられます。思い入れのある土地や自然環境のよい場所など、理想を追求できます。
真新しいデザイン墓石を取り入れた近代的なお墓・お気に入りの樹の下で眠る樹木葬・駅から近い納骨堂など、納得のスタイルを選びましょう。
夫より先に逝くと同じ墓に埋葬される可能性
夫よりも先に逝く場合、同じ墓に埋葬される可能性も考えられます。こうした事態を避けるには、先述の通り、夫や家族との話し合いを重ね、希望や意向を明確にしておくことが大切です。
夫の「実家の墓」に入りたくない人は、夫と共に「夫婦墓」を建てておくのもアリです。夫とは一緒ですが、見知らぬ祖先や義両親などと一緒になる心配はありません。
遺族の手間が増える
夫と別の墓に入る最大のデメリットは、遺族(主に子ども)に余計な負担をかけることでしょう。
夫の墓に入れば埋葬するだけで済みますが、新たに墓地や納骨堂を用意するとなれば、金銭的にも時間的にも大変です。
「お母さんは嫌がっていたけど、大変だからお父さんと同じお墓にいれるしかない」となってしまうことも、十分考えられます。
逆に、できるだけ遺族の負担を軽減できるように配慮しておけば、希望をかなえてくれる可能性は高まります。
そのためにも、生前に自分で墓を確保することが重要なのです。永代供養付きの墓や納骨堂を契約する、サブスク墓や海洋散骨を希望するなど、やり方はさまざまですので、じっくりと考えてみましょう。
夫と同じ墓に入りたくない人は早めに行動を
夫と別の墓を希望するなら、早めに意思決定し、実現に向けて具体的な行動を起こすことが肝心です。家族の理解を得ながら、自分らしい最期を全うできるよう備えましょう。








